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2008年6月13日 (金)

“いのち”の輝きを放つ、保津川のイワツツジが満開!

保津峡のイワツツジ 

保津川峡谷の6月の名物といえば岩場に咲く朱色の小さい花「イワツツジ」です。

保津峡のイワツツジ

明治の俳人・正岡子規が保津川下りをした時、「下り船、岩に松あり躑躅(ツツジ)あり」と詠み、その美しさを絶賛したといわれる保津川のイワツツジが今、満開となっています!

保津峡のイワツツジは、洪水等で流れてきた種が、川沿いの岩の割れ目に入り根づくといわれる大変珍しい「ツツジ」で天然記念物にも指定されています。保津峡の険しい岩場一面を彩る可憐な朱色をした花びらは新緑の山々と美しいアクセントとなり、この時期に訪れる観光客の目を楽しませてくれています。

岩壁で生息するという自然環境はとても厳しく、特に保津川では毎年ある洪水の激流にその身を晒されます。また、植物が自生し、根を張るための土も少なく、夏場などは相当な高温に焼かれるという悪条件下です。このような厳しい自然環境で生き抜く知恵とでもいえばいいのでしょうか、保津川のイワツツジは枝の背丈を低くし葉は流線形に変え、花びらも陸上のツツジよりも小ぶりに姿を変えながら、激流に耐えて力強く生き抜いています。

見た目は小さく可憐な花びらをつけるイワツツジですが、厳しい環境に鍛えられ、硬い岩の裏に強く根を張っていくその逞しくも美しい姿は、逆境に耐えたものだけが持つ本物の‘美’を表現している様に感じます。

“逆境に耐えてこそ咲く花の美しさ”

厳しい時代を生きる者への自然界からのメッセージでしょうか?

苦しみなくして“華”のある人生なし、本物の“美しさ”は“強さ”から生まれる。

保津峡のイワツツジ

今、満開の美しく咲くイワツツジを愛でながら、自然から発せられる“いのち”のエネルギーを感じてみてはいかがでしょうか?

なお、保津峡ではイワツツジが満開となるこの時期、市民団体「亀岡山野草を守る会」が主体となり、亀岡市、亀岡市観光協会、 保津川遊船企業組合などが協力して『イワツツジの植付け・補植作業』を行っています。今では初夏の保津川の恒例行事となり、今年も今月11日(水)に実施される予定でしたが、大雨による増水のため、18日(水)に延期となりました。

補植作業は、保津川下りの船に「亀岡山野草を守る会」の方々が乗船され、下りながら渓谷の岩壁・数箇所に手作業で毎年約1,500本のイワツツジの苗を根付されます。植付け方法は、生育に適した場所を慎重に選びながら持ち込んだつつじの苗を“土”と“水ゴケ”で包み、一つ一つ丁寧に岩の割れ目に植え付けを施す、というもの。

これまでの補植活動で、延べ約5万本のイワツツジの苗が植えられましたが、洪水が多い保津川では苗が流されるなどして実際に根付くのは全体の約2割程度とのこと。また、近年のガーデニングや盆栽ブームによりハイカーやBBQに訪れた人がむしり取り持ち帰るという事態も起こり、年々自生率も激減しています。そしてゴミなど河川環境の悪化も追い討ちをかけています。

自然本来の厳しい環境に耐え続けてきた保津峡のイワツツジも、人間が原因となる環境の変化によって厳しい状況にあるといえます。

なお、18日の補植作業では、平行して保津峡の清掃も実施されます。亀岡市環境政策課を中心に、「保津川の世界遺産登録をめざす会」や私たちプロジェクト保津川などが合同で遊船の船に乗船し渓谷のゴミ掃除を行う予定です。

プロジェクト保津川 豊田

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