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2009年6月20日 (土)

淀川の外来水生植物駆除作業に参加しました!

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今日は、私の担当している大商大のゼミの学生と一緒に、大阪・淀川で実施された外来水生植物駆除作業に参加しました。

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「ウォーターレタス大繁殖!」などと、ニュースで報じられることも多いので、ご存じの方も多いかもしれませんが、今、淀川水系ではどこもかしこも、外来植物が大増殖して大きな問題になっています。保津川でも、オオカナダモが大繁殖して、つい先日も嵐山で駆除作業が実施されていました。

今回の駆除作業は、そんな大きな問題になっている外来植物を、いわばまだ「苗」の状態の、小さなうちに一気に駆除してしまって、大繁殖を防ごう、というもので、大阪府水生生物センターと国交省淀川河川レンジャーのみなさんにより実施され、私のゼミも参加することになったものです。

朝9時に、守口市の淀川河川公園庭窪レストセンターに集合し、作業開始です。今回は府水生生物センターや、河川レンジャーのみなさんのほか、企業からのボランティアの方、私たちのゼミ生、といわば産官学の連携によって実施される初めての作業です。川の問題は、ゴミ問題もそうですが原因が多岐にわたり、特定のセクターだけでは問題解決が非常に難しく、幅広い市民の参加が不可欠、ということで私たちのゼミでも、どのようにそれを実現するか、というお手伝いをさせていただいています。

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河原に降りて、カゴや網を受け取り作業開始です。今回作業を実施するのは庭窪ワンドと呼ばれる場所、近畿道や鳥飼大橋のすぐ下流です。

ところでこの「ワンド」とは、水制に囲まれて出来た、流れの滞った池のような場所のことです。「水制(すいせい)」とは川の本流に直角に石を積み上げて造った細長い区切りのことで、かつて淀川の水運が盛んだったころ、舟を川岸に取り付きやすくするために一定の深さを保つように造られた水制は重要なものでした。

鉄道や道路網の発達により、水運が衰退すると、放置された水制に土砂が溜まり、やがて草や木が生えて、水制どうしが繋がり池のような溜まりができました。それが「ワンド」と呼ばれるもので、淀川独特の景観を形成しています。

実は、このワンドには淀川本流には居ないイタセンパラを始めとする貴重な魚種が棲みつき国の保護対象にもなっています。また、大阪府の水道の取水口が設けられているなど、非常に重要な場所なのですが、そこをウォーターレタスなどの外来水生植物が覆い尽くし、水質悪化や生物の生態系に大きな影響を与えているのです。

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さて、作業開始です。今日はNHKの取材も来られていて、お昼の近畿地方のニュースでも放送されました。この辺りは大量のゴミも漂着し、ただでさえ大変な作業を、より難しくしています。実際、水草の除去をしているのか、ゴミ拾いをしているのか、わからなくなるほどです(笑)

水面を覆う細かい水草が、かのウォーターレタスの「赤ちゃん」。成長すると重機や舟を投入せざるを得ない、トンデモない状況になってしまいますが、なるほど、この状態なら網やバケツででも掬うことができます。

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葦原の先や沖合の方で回収したものは、ボートを使って運搬です。これがまた重いんです!

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そうして運んできたものを、陸に引き上げます。大人が5~6人がかりで引っ張り上げる、というと、その重さが分かるでしょうか。毎度おなじみのペットボトルや発泡スチロール、ビニール袋類の他にも、テレビや自転車、消火器に、はたまた大量のオムツなど、ありとあらゆるものがあります。特にビニール袋は、川底に沈むと空気を遮断し、微生物による有機物の分解を妨げるためヘドロが出来る大きな原因となります。

つまり、モーレツに臭いわけです(涙)

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引き上げられたゴミと水草を、人の手によって分別します。面白いなあ、と思ったのが、保津川のいつものゴミと比べて都市型、とでもいうのでしょうか、圧倒的に生活系ゴミやレクレーション系のゴミが多く見られました。あるいは肥料袋でも、保津川の場合はJA系のものが多いのですが、こちらではホームセンターで売っている肥料の袋が多かったです。特に保津川のゴミは保津峡を超えてくる間に粉砕され原型を留めていないものが多いですが、こちらは流れが穏やかなので、形はそのまま、というものも多いように思いました。

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葦原をちょっと覗くとこんな感じです。ずっと奥の方までゴミが侵入し、回収は事実上不可能です。実は分別作業をしている陸地も土中に大量のゴミが堆積していました。自転車やテントの骨組、ワイヤー、ブルーシート、なんでも出てきます。

つくづく思ったのが、外来生物も、ゴミも可能な限り発生源に近いところで除去する、さらにいえば発生させない、そのことが重要だとつくづく思いました。

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作業中、ゼミ生もインタビューを受けました。しっかりお昼のニュースで映っていました。

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ちなみに映像はこうして放送局に転送されます。にょきにょき、とアンテナが伸びていく様はなかなかに面白いものでした(笑)

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ゴミは袋に入れて道路わきまで運びます。水を吸ったゴミは重いんですよね。。。

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集めたゴミと一緒に記念写真。みなさんお疲れ様でした。

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最後に、水生生物センターの内藤研究員から今日駆除した植物について説明をしていただきました。外来水生生物は、どれもこれも非常に生命力が強く、いったん環境に流出してしまうと、除去は大変難しいものです。

あらためて、川の環境問題の深刻さと解決の難しさを実感した作業でした。今回は、初の官民連携ともいうべき取り組みで、一般のボランティアの方にお越しいただいてボランティアとして作業に協力していただくためには、いろいろと改善すべき点がたくさん見つかりました。

いつもは「主催者」として保津川での活動を行っていますが、立場が変って「参加者」の側になってみると分かることもいろいろあるものですね。保津川での取り組みを淀川に、淀川での取り組みを保津川に、互いにフィードバックして、みんなで楽しい川をつくっていくことができたらいいなあ、と思いました。

(H)

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コメント

何年か前まで秋ごろにすごくウォーターレタスがあって、あれはなんだろう、と調べたのが3年くらい前でした。
でもここ最近みないけど、なんでだろう、とふと思い出して調べたら、こちらにいきあたりました。
こんな地道な作業をされてたんですね。

お疲れ様でした。
頭がさがります。

投稿: みゃんち | 2010年11月22日 (月) 00時39分

> みゃんちさん
コメントありがとうございます。実は、先日の土曜日にも今年最後の作業に行ってきました。ウォーターレタスはおかげさまで随分少なくなりましたが、その分、ほかの外来植物が繁茂して、ゴミと同様にいたちごっこのような状況です。これからも、応援よろしくお願いします!

投稿: プロジェクト保津川 | 2010年11月22日 (月) 11時58分

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